茨城福祉移動サービス団体連絡会
161号通達【地域公共交通会議に関する国土交通省としての考え方について】
- 地域公共交通会議に関する国土交通省としての考え方について 1
- 地域公共交通会議に関する国土交通省としての考え方について 2
- [別紙]地域公共交通会議の設置及び運営に関するガイドライン
- 地域公共交通会議の目的
- 地域公共交通会議の設置及び運営
- 協議を行うに当たっての具体的指針
- 地域公共交通会議の構成員
- 地域公共交通会議の合意
- 申請処分後における主宰者の役割
- 〔別添1〕○○(市町村)地域公共交通会議設置要綱(モデル要綱)
- 〔例示〕道路運送法第9条第4項及び同法施行規則第9条第2項に掲げる協議が調っていることの証明書
- 地域住民の生活交通を確保するための輸送サービスの運行主体の選定に関する国土交通省としての考え方について(ガイドライン)
- 総合的な評価の手法
- 評価値の計算方法・落札者の決定方式
- 評価要素項目の例
- 留意事項
地域公共交通会議に関する国土交通省としての考え方について 1
自動車交通局長
地域公共交通会議に関する国土交通省としての考え方について
今般の道路運送法等の一部を改正する法律(平成18年法律第40号)の衆議院国土交通委員会及び参議院国土交通委員会の附帯決議において、地域の需要に即した乗合運送サービスの運行形態等について協議を行う新たな協議会組織が多くの地方公共団体で設置され、関係者の意見等が反映されるよう関係者に対し本法改正の趣旨の周知徹底を図ることとされていることから、別紙のとおり「地域公共交通会議の設置及び運営に関するガイドライン」を作成したので、各地方公共団体その他の関係者と連携を図りつつ、地域公共交通会議の場を活用して地域の需要に対応した乗合輸送サービスの提供が図られるよう遺漏なきを期されたい。
また、本通達では、上記の趣旨を踏まえ、地域公共交通会議の設置を促進する等の観点から別添1のとおり「地域公共交通会議設置要綱(モデル要綱)」、別添2のとおり「地域住民の生活交通を確保するための輪送サービスの運行主体の選定に関する国土交通省としての考え方について(ガイドライン)」についても併せて呈示することとしたので、地域公共交通会議の運用の参考とされたい。
なお、一般乗合旅客自動車運送事業においては、各々の事業者が地域交通の利便性向上に積極的に貢献することを前提としつつ、路線定期運行を基本とし、全体として整合性のとれたネットワークが構築されることが重要であり、地域公共交通会議における協議に当たっても、このような考え方について地方公共団体を始めとする関係者の理解が得られるよう努められたい。
本通達に伴い、「地域交通会議の設置並びにコミュニティバス及び乗合タクシーの許可基準の弾力化等について」(平成17年3月30日国自旅第308号)は、廃止する。
地域公共交通会議に関する国土交通省としての考え方について 2
- 社団法人日本バス協会会長殿
- 社団法人全国乗用自動車連合会会長殿
国土交通省自動車交通局長
地域公共交通会議に関する国土交通省としての考え方について
標記について、別添のとおり地方運輸局長及び沖縄総合事務局長あて通知しましたので了知されるとともに、貴協会傘下会員に対し局知方よろしくお取リ計らい願います。
国土交通省自動車交通局旅客課長
地域公共交通会議に関する国土交通省としての考え方について
今般の道路運送法等の一部を改正する法律(平成18年法律第40号)の衆議院国土交通委員会及び参議院国土交通委員会の附帯決議において、地域の需要に即した乗合運送サービスの運行形態等について協議を行う新たな協議会組織が多くの地方公共団体で設置され、関係者の意見等が反映されるよう関係者に対し本法改正の趣旨の周知徹底を図ることが盛り込まれました。
これを受け、国土交通省では、別紙のとおり「地域公共交通会議に関する国土交通省としての考え方について」(平成18年9月15日付け国自旅第161号)として地方運輸局長及び沖縄総合事務局長あて通知しましたので、各都道府県におかれましても、地域の実情に応じて地方運輸局長及び市町村と連携を図りつつ、地域公共交通会議の場を活用して地域の需要に対応した乗合輸送サービスの提供が図られるようお取り計らい願います
[別紙] 地域公共交通会議の設置及び運営に関するガイドライン
1. 地域公共交通会議の目的
地域公共交通会議は、地域の案情に応じた適切な乗合旅客運送の態様及び運賃・料金等に関する事項、市町村運営有償運送の必要性及び旅客から収受する対価に関する事項、その他これらに関し必要となる事項を協議するため設置するものとし、地域の需要に即した乗合運送サービスが提供されることにより地域住民の交通利便の確保・向上に寄与するよう努めるものとする。
2. 地域公共交通会議の設置及び運営
- (1) 地域公共交通会議は、一又は複数の市町村(特別区を含む。以下同じ。)又は都道府県が主宰する。都道府果単位で地域公共交通会議を設置する場合には、都道府県の区域を交通圏、経済圏等を勘案したブロックに分割し、それぞれのブロックごとの分科会形式などにより開催することが望ましい。また、道路運送法施行規則(昭和26年運輸省令算75号。以下「施行規則」という。)第15条の4第2号及び「地域協議会の要件に関する告示」(平成13年国土交通省告示第1202号)に規定する地域協議会の分科会とすることもできる。
- (2) 地域公共交通会議は、地方公共団体の長が主宰するものとする。また、複数市町村の合同で主宰する場合及び都道府県が主宰する場合は、都道府県及び市町村がそれぞれ担当の窓口を定めるとともに、運営において重要な事項については関係市町村等の協議により決定する等、緊密な連携と適切な役割分担のもと円滑な運営が確保されるよう努めるものとする。
- (3) 地域公共交通会議の会長は、必ずしも地方公共団体の職員のみでなく、地域公共交通会議の構成員の中から互選により選任することもできるものとする。また、地域公共交通会議の要綱に定めることによって、副会長その他運営に必要な役員を置くこと及び地域公共交通会議委員の任期を定めることができるものとする。
- (4) 地域公共交通会議を設置した地方公共団体は、設置した旨を公表するものとする。
- (5) 地域公共交通会議は、原則として公開とする。ただし、開催日時及び場所、議題、協議の概要、合意事項等を記載した議事概要の公開をもってこれに代えることができるものとする。
- (6) 地域公共交通会議は、必要と認める場合には、地域公共交通会議の下に幹事会をおくことができるものとする。幹事会は、申請内容の事前審査、地域公共交通会議の円滑な運営のための方法(関係者の合意に関する部分を除く。)の審査を行い、幹事会において審査した事項に関して地域公共交通会議に報告するものとする。
3. 協議を行うに当たっての具体的指針
地域公共交通会議においては、次の(1)〜(3)に掲げる事項について、それぞれに定める事項に留意しつつ、具体的な協議を行うものとする。なお、協議が調った事項を変更しようとする場合も同様とする。
- (1) 地域の実情に応じた適切な乗合旅客運送の態様及び運賃・科金等に関する事項地域公共交通会議においては、地域住民の生活に必要な乗合旅客輸送の確保、利便性の向上を図るため、責任ある議論が行われることが求められる。その際、路線定期運行を中心に整合性のとれた地域交通ネットワークが構築されるよう留意する必要がある。
- ① 運行の態様
- 地域公共交通会議では、地域の実情に応じた適切な運行の態様について十分な協議を行うことが重要である。路線不定期運行又は区域運行については、利用者利便の確保のため路線定期運行との整合性がとられているものであることについて適切に判断されることが必要である。
- ② 運賃及び料金
- 地域公共交通会議で合意した運賃及び料金については、道路運送法(昭和26年法律第183号。以下「法」という。)第9条第1項第4号の規定により届出をもって足りるとされている。運賃及び料金の種類、適用方法、額については、社会的経済的事情に照らし利用者に過度の負担を強いることがないこと、また、他の旅客自動車運送事業者との間に不当競争を引き起こすおそれがないこと、特定の旅客に差別的な取扱いがなされないこと等に留意しつつ、十分協議した上で適切な内容を判断することが必要である。
- ③ 事業計画(路線、営業区、使用車両等)
- 路線不定期運行、区域運行については、路線定期運行との整合性がとられていることが必要であり、設定しようとする路線、営業区域が適切なものか十分協議する必要がある。営業区域については、地域公共交通会議で協識が調った地区単位とするものとし、旅客の発地又は着地のいずれかが営業区域内にあることを要するものとする。
- なお、地域公共交通会議が複数市町村の合同で主宰される場合又は都道府県によって主宰される場合の営業区域は、当該地域公共交通会議の地域の全域とするのではなく、主な利用者の居住地、目的地等地域の実情に照らして合理的であり、運行の管理が適切かつ確実に実施できる範囲の地区を定めるものとする。
- 使用車両については、地域特性又は路線特性等に即した使用車両が望ましいことから、仕様、形状、乗車定員等についても協議することが望ましい。さらに、使用車両数については、計画車両数だけではなく、事業遂行能力の観点から、車検、定期点検、事故等の発生に備えた予備車両の協議もなされることが望ましい。
- ④ 運行計画
- 地域公共交通会議で協議が調った運行系統については、クリームスキミング的運行については弾力的に取扱うこととされているが、利用者利便や安全の確保を無視した運行時刻の設定が行われないようにする必要がある。
- なお、運行回数や運行時刻の変更については、地域公共交通会議への報告事項とする等、あらかじめ設定の範囲について協議しておくことが望ましい。
- ⑤ 路線又は営業区域の休廃止等
-
- (イ) 路線定期運行
- 地域公共交通会議の楊議結果に基づく輸送サービスに係る路線の休止又は廃止についても地域公共交通会議において協議することが望ましい。
- なお、地域公共交通会議の協議結果に基づき路線を休止又は廃止する場合は、地域公共交通会議が地域協議会の分科会として位置付けられている場合及び利用者の利便を阻害しないと地方運輸局長が認めてあらかじめ公示する場合に限り、30日前までに届出できることとされている(通常は6ヶ月前までの届出)。
- (ロ) 路線不定期運行、区域運行
- 路線不定期運行に係る路線の一部廃止及び他の運行の態様と併せて行っている場合の全部廃止、区域運行に係る営業区域の一部廃止及び他の運行の態様と併せて行っている場合の全部廃止については、協議結果に基づく輸送サービスを含む場合には、地域公共交通会議で合意されていることを要するものとする。
- なお、この場合に必要となる事業計画変更認可申請については、廃止予定日の3 0日前までに申請書を提出することとされている(通常は2ヶ月前までに提出)。
- ⑥ 運行主体の選定
- 運行主体の選定に当たっては、「地域住民の生活交通を確保するための輸送サービスの運行主体の選定に関する国土交通省としての考え方について(ガイドライン)」(別添2)も参照しつつ、適切な運用が望まれる。
- ⑦ その他必要と認められる措置
- 地域公共交通会議は、上記以外の事項についても、必要に応じ、運行しようとする者等から説明を求めるなどにより協議して差し支えない。
- (2) 市町村運営有償運送の必要性及び旅客から収受する対価に関する事項
- ①市町村運営有償運送の必要性
- 市町村運営有償運送は、バス等の公共交通機関が不在の場合、又はバス等の公共交通機関のみによっては、住民に対する十分な輸送サービスの確保が困難であると認められる場合において、それらを補完するための手段として、当該地域における必要性が認められるものでなければならない。必要性の判断に当たっては、地域の関係者からなる地域公共交通会議において、地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保し、もって地域福祉の向上に資するため責任ある議論が行われることが求められる。
- ② 旅客から収受する対価
- 市町村運営有償運送において、旅客から収受しようとする対価が、施行規則第5 1条の15第1号及び第2号の規定並びに関係通達(「自家用有償旅客運送者が利用者から収受する対価の取扱いについて」(平成18年9月15日付け国自旅第1 44号))の規定に基づいていることを要するものとする。
- ③ その他必要と認められる措置
- 地域公共交通会議は、必要に応じ、以下に掲げる事項について、施行規則に定める要件が確保されているかどうか等に関し、確認するものとする。
- (イ) 市町村運営有償運送に使用する自動車の種類ごとの数
- (ロ) 運転者に求められる要件
- (ハ) 損害賠償措置
- (ニ) 運行管理の体制
- (ホ) 整備管理の体制
- (へ) 事故時の連絡体制
- (ト) 苦情処理体制
- (チ) その他必要な事項
- (3) 交通会議の運営方法その他地域公共交通会議が必要と認める事項。輸送サービスの変更等交通会議が必要と認める事項について協議を行う。
4. 地域公共交通会議の構成員
- (1) 地域公共交通会議の構成員は、施行規則第9条の3第1項に掲げる者とする。ただし、地域の実情により、構成員に上記以外の者を加えることができる。 (2)構成員を選任し、又は変更するに当たっては、地域公共交通会議の公正・中立な運営を行い得るよう、施行規則第9条の3第1項に掲げる構成員ごとのバランスに留意し、特定の者に偏らないよう配慮する。
5. 地域公共交通会議の合意
- (1) 地域公共交通会議における合意の方法
- 地域公共交通会議において協議が調った場合に、地域公共交通会議における合意があったものとみなす。地域公共交通会議の協議を行うに当たっては、公正・中立な運営を確保するため、構成員のバランスにも配慮し委員の選任を行うとともに、関係者間のコンセンサスの形成をめざして、十分議論を尽くして行うものとする。議決については、円滑な運営を確保するため、あらかじめ地域公共交通会議の設置要綱に議決に係る方法を定めるものとする。
- 地域公共交通会議は、施行規則第9条第2項又は施行規則第51条の3第4号に規定する書類を、地域公共交通会議における協議が調った場合に申請者(届出者) に対し交付するものとする。
- (2) 地域公共交通会議の合意を解除する場合
- 法第79条の12第1項第4号に規定する合意の解除については、合意を解除しようとするに至った事実及び理由を示して協議を行うものとする。
6. 申請処分後における主宰者の役割
主宰者は、一般乗合旅客自動車運送事業又は市町村運営有償運送に係る相談、違反時の通報連絡体制、事故時の対応、利用者等からの苦情その他に対応するため、連絡窓口を整備するものとする。
都道府県が主宰者である場合は、各関係市町村にも連絡窓口を整備するものとする。
(○○地域公共交通に係るご相談又は通報窓口)
○○市役所○○部○○課
連絡先:TEL 0000-0000-0000
FAX 0000-0000-0000
担当 ○○、△△、□□
主宰者は、利用者等からの苦情及び通報、事故、その他の連絡を受けた場合には、輸送の安全の確保等を通じ適切な運営を確保するため、地域公共交通会議の構成員に通知するとともに、地域公共交通会議で対応を協議し必要な指導を行うことができるものとする。
地域公共交通会議において必要な指導を行ったにもかかわらず、協議が調っている事項に関し、一般乗合旅客自動車運送事業者がこれに従わない場合や、相違した運行を行っているとの通報があった場合、利用者からの苦情等のうち悪質と思われるもの、死亡事故等の童大事故の発生等の連絡を受けた場合には、主宰者は、管轄する運輸支局等に連絡を行う等相互に密接な連携を図り対応を協議するものとするc
〔別添1〕○○(市町村)地域公共交通会議設置要綱(モデル要綱)
制定平成○○年○○月○○日
(目的)
- 第1条
- ○○(市町村)地域公共交通会議(以下「交通会議」という。)は、道路運送法(昭和26年法律第183号)の規定に基づき、地域における需要に応じた住民の生活に必要なバス等の旅客輸送の確保その他旅客の利便の増進を図り、地填の実情に即した輸送サービスの実現に必要となる事項を協議するため設置する。
(協議事項)
- 第2条
- 交通会議は、次に掲げる事項を協議するものとする。
- (1) 地域の実情に応じた適切な乗合旅客運送の態様及び運賃・料金等に関する事項
- (2) 市町村運営有償運送の必要性及び旅客から収受する対価に関する事項
- (3) 交通会議の運営方法その他交通会議が必要と認める事項
(交通会議の構成員)
- 第3条
- 交通会議の委員は、次に掲げる者とする。
- (1) ○○市町村長(○○都道府県知事)又はその指名する者
- (2) 一般乗合旅客自動車運送事業者(○○○○株式会社)
- (3) 一般貸切(乗用)旅客自動車運送事業者(○○株式会社)
- (4) 社団法人○○県○○協会
- (5) 住民又は利用者の代表
- (6) ○○運輸局長(○○運輸支局長)又はその指名する者
- (7) 一般旅客自動車運送事業者の事業用自動車の運転者が組織する団体
- (8) 道路管理者、都道府県警察、学識経験者その他の交通会議が必要と認める者
(交通会議の運営)
- 第4条
- 交通会議に会長をおき、主宰者の地方公共団体の職員の中からこれを充てる。
- 2 会長は、交通会議を代表し、会務を総括する。
- 3 会長に事故がある場合には、あらかじめ会長が指名する者がその職務を代理する。
- 4 交通会議の議決の方法は、○○○○とする。
- 5 交通会議は原則として公開とする。
- 6 交通会議の庶務は、○○(市町村)○○部(課)において処理する。
- 7 地域公共交運に関する相談、苦情、その他に対応するため、以下の連絡・通報窓口を定めるものとする。
(○○地域公共交通に係るご相談又は通報窓口)
○○市役所○○部○○課
連絡先 TEL 0000-0000-0000
FAX 0000-0000-0000
担当 ○○、△△、□□
(協議結果の取扱い)
- 第5条
- 交通会議において協議が調った事項について、関係者はその結果を尊重し、当該事項の誠実な実施に努めるものとする。
(その他)
- 第6条
- この要綱に定めるもののほか、交通会議の運営に関して必要な事項は、会長が交通会議に諮り定める。
[以下は必要に応じ定めることとする。]
(幹事会)
- 第○条
- 交通会議は、申請内容その他交通会議の運営に当たって必要な事項を処理するため、幹事会をおく。
- 2 幹事会は、第3条に定める構成員その他交通会議が必要と認めた者を委員とする。
- 3 幹事会は、必要に応じて、関係者を招集し意見を聴くことができる。
〔例示〕道路運送法第9条第4項及び同法施行規則第9条第2項に掲げる協議が調っていることの証明書
平成○○年○○月○○日付け○○地域公共交通会議において、下記事項に関し、協議が調ったことを証明する。
記
- 協議が調っている路線又は営業区域
- 協議が調っている運行系統又は運送の区間
- 協議が調っている運賃(料金)の種類、額及び適用方法
- 適用する期間又は区間その他の条件を付す場合には、その条件
- 平成○○年○○月○○日
- ○○地域公共交通会議
- 会長○○○○
地域住民の生活交通を確保するための輸送サービスの運行主体の選定に関する国土交通省としての考え方について(ガイドライン)
運行主体の選定にあたって、地域住民から高い評価を得るためには、運営の多寡のみを基準に評価することなく、安全性の向上、利用者利便の向上、環境の保全等様々な観点からの評種も併せて重視することが望まれている。
このガイドラインは、あくまで国土交通省としてのモデル的な考え方を参考までに示すものであり、実際の契約事務に当たっては、地域の実情に応じて運用されるぺきものである。
1. 総合的な評価の手法
運行主体の選定を、どのような評価基準で審査を行うかを示す「評価基準」(落札者決定基準)を策定する。評価基準はできる限り数字で定量的なものとすることが望ましいが、やむを得ず定性的になる場合も具体的に詳細に示す必要がある。
評価結果も、客観性を確保するため点数化することが望ましいが、点数の設定が困難である場合には定性的に判断することもできる。
評価を点数化した場合、その配点は、評価項目の必要度や重要度を判断して決定する。
なお、競争入札の場合には、地方自治法及び地方自治法施行令で定められている総合評価方式に従って手続きが行われなければならない。総合評価方式を行おうとする場合は、①総合評価を行おうとするとき、②落札者決定基準を定めようとするとき、③落札者を決定しようとするとき、には二人以上の学識経験者の意見を聴くことが必要であるとされている。
2. 評価値の計算方法・落札者の決定方式
評価を点数化した場合には、以下の方法により、落札者を決定する.なお、点数化することが困難である場合には、提案書をもとに事業者を総合的に判断する。
- ① 加算方式
- 価格要素の点数に、非価格要素の点数を加えて総合点として最高得点者を事業者に決定する方式。
- 点数を、各々の評価要素に配分する必要がある、評価要素としては、価格(経費) のほかに、収益の拡大策、安全確保方策、利用者利便の確保方策、環境保全への取り組み等が考えられる。配分は、対象となる輪送サービスの性格、地域の実情等に応じて、市町村が必要度や重要度を判断して決定する。
例1
| 見積もられる経費 | ○割 |
| 収益拡大策 | ○割 |
| 安全確保方策 | ○割 |
| 利用者利便の確保方策 | ○割 |
| 環境保全への取り組み | ○割 |
- ② 除算有式
- 非価格要素の提案内容を審査した評価点数を提案額で除した値を総合点として最高得点者を事業者に決定する方式。
評価値=評価点数/価格
3. 評価要素項目の例
見積もられる経費及び収益拡大策以外の評価要素の項目について、例を掲げるとすると以下のとおりである。以下の評価要素の項目は、あくまで例示であり、地域の実情、運行の形態等に応じて、取捨選択するぺきものであるa
- ① 安全確保方策
- 国土交通省による処分の状況
- 重大事敵の発生の状況(過去○年間) (重大事故とは自動車事故報告規則第2条の事故をいう。)
- 運行管理体制の状況
- 車両整備の体制
- 車庫との距離
- 適切な乗務割、労働時間を前提とした運転者の選任計画
- 休憩仮眠施設の状況
- ② 旅客の利便の確保方策
- 事故時の処理体制
- 事故時の損害賠償能力
- 災害発生時等緊急時の対応能力
- 予備車両の状況
- 高齢者、障害者等への配慮
- 利用者に対する情報提供の体制
- 苦情対応体制
- 他の交通機関とのネットワーク構築に同けた取り組み
- ③ 環境保全への取り組み
- 低公菩車の導入状況
- ④ 省工ネルギーへの取り組み状況
- エコロジー・モビリティ財団のグリーン経営認証又はISO-14001の取得の有無
4. 留意事項
評価要素の各項目を定める際には、新規参入事業者の参入障壁になることがないように留意する必要がある。
事務局: 茨城NPOセンター・コモンズ内 ibaraki_294iinet@yahoo.co.jp