茨城福祉移動サービス団体連絡会
自動車交通局長
今般の道路運送法等の一部を改正する法律(平成18年法律第40号)の衆議院国土交通委員会及び参議院国土交通委員会の附帯決議において、運営協議会の設置の促進とそこでの合意形成が図られるよう、地方公共団体に対し本法改正の趣旨を周知徹底することとされていることから、別紙のとおり「運営協議会の設置及び運営に関するガイドライン」を作成したので、各地方公共団体等の関係者とも連携を図りつつ、運営協議会の場を活用して地域の実情に対応した自家用有償旅客運送の提供が図られるよう遺漏なきを期されたい。
また、本通達では、上記の趣旨を踏まえ、運営協議会の設置を促進する等の観点から別添1のとおり「有償運送運営協議会設置要綱(モデル要綱)」を呈示することとしたので、運営協議会の運用の参考にされたい。
自家用有償旅客運送においては、各々の地域において、福祉輸送サービス及び過疎地における輸送サービスが適切な役割分担のもと健全に発展していくことが重要であり、運営協議会における協議に当たっても、このような考え方について地方公共団体を始めとする関係者の理解が得られるよう努められたい。
運営協議会は、過疎地有償運送及び福祉有償運送の必要性、旅客から収受する対価その他の自家用有償旅客運送を実施するに当たり必要となる事項を協議するため設置するものとする。運営協議会は、過疎地有償運送及び福祉有償運送が地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保し、もって地域福祉の向上に寄与するよう自家用有償旅客運送者に必要な指導・助言を行うよう努めるものとする。
運営協議会においては、次の(1)〜(5)に掲げる事項について、それぞれ各号に掲げる事項に留意しつつ、具体的な協議を行うものとする。協議が調った事項を変更しようとする場合も同様とする。協議に当たっては、主宰者は、自家用有償旅客運送を行おうとする者(有効期間の更新の登録、変更登録を行おうとする者を含む。以下「申請者」という。)に対し、協議に必要な資料の提出を求めることができるものとする。
NPO等による自家用有償旅客運送は、タクシー等の公共交通機関のみによっては、身体障害者や要介護者等の移動制約者又は交通空白地における住民に対する十分な輸送サービスの確保が困難であると認められる場合において、それらを補完するための手段として、当該地域における必要性が認められるものでなければならない。必要性の判断に当たっては、以下に掲げる事項に十分留意しつつ、地域の関係者からなる運営協議会において、地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保し、もって地域福祉の向上に資するため責任ある議論が行われることが求められる。
当該地域におけるNPO等による福祉有償運送の必要性が認められる場合とは、タクシー事業者等による福祉輸送サービスが実施されていないか又は直ちに提供される可能性が低いと認められる場合、地域に福祉輸送サービスを実施しているタクシー事業者等は存在するものの移動制約者の需要量に対して供給量が不足していると認められる場合があり得るが、具体的には地域の実情に応じて運営協議会において適切に判断されることが必要である。
以上の点を協議・判断するため、当該地域における次に掲げる資料を用いて協議を行うことが望ましい。
NPO等による過疎地有償運送の必要性が認められる場合は、過疎地域自立促進特別措置法(平成12年法律第15号)第2条第1項に規定する過疎地域において、バス、タクシー等による輸送サービスの供給量が、地域住民の需要量に対して十分に提供されていないと認められる場合、その他の地域においては、これに類する地域として当該地域におけるタクシー等の営業所が存しない場合、タクシー等の営業所が遠隔地にあるため旅客の需要に的確に応じることが困難となっている場合など、実質的にタクシー等によっては当該地域の住民に必要な旅客輸送の確保が困難となっている状況にあると認められる場合又はそのような事態を招来することが明らかな場合などが想定されるが、この場合も①と同様、地域の実情に応じて運営協議会において適切に判断されることが必要である。
以上の点を協議・判断するため、当該地域における次に掲げる資料を用いて協議を行うことが望ましい。
運送の区域は、運営協議会において協議が調った市町村を単位とするものとし、旅客の発地又は着地のいずれかが運送の区域にあることを要するものとする。運営協議会が複数市町村の合同で主宰される場合又は都道府県によって主宰される場合の運送の区域は、当該運営協議会の地域の全域とするのではなく、運送を必要とする者の居住地及び行動の目的地等に照らし合理的であり、かつ、当該団体の運行管理が適切かつ確実に実施されると認められる範囲の市町村を定めるものとする。なお、過疎地有償運送の場合にあっては、当該市区町村の交通空白等の状況から、運営協議会の合意に基づき、運送の区域を市町村内の一部の地域に限定することができる。この場合において、運送の区域を見直す場合は、再度、運営協議会の合意を要するものとする。
NPO等が実施する自家用有償旅客運送において、旅客から収受しようとする対価が、道路運送法施行規則(昭和26年運輸省令第75号。以下「施行規則」という。) 第51条の15各号の規定及び関係通達(「自家用有償旅客運送者が利用者から収受する対価の取扱いについて」平成18年9月15日付け、国自旅第144号)の規定に基づき、適切な実費に基づく営利に至らない範囲で定められているものと認められること。この場合において、申請者に対し、旅客から収受する対価の額等について、議論のために必要となる資料の提出を求めるとともに、設定しようとする対価について、必要に応じ申請者から説明等を聴取するものとする。
運送しようとする旅客の範囲が、有償運送の種別に応じ、それぞれ次に掲げるものとなっていること。
(イ) 運送しようとする旅客(付添人を除く)が、他人の介助によらずに移動することが困難であると認められ、単独では公共交通機関を利用することが困難な身体障害者、要介護者、要支援者、その他肢体不自由、内部障害、知的障害、精神障害その他の障害を有する者であって、申請者の団体において会員登録を受けた者又は受ける予定の者であることを要する。
このため、申請者に対しては、当該会員(会員となる予定の者を含む。以下同じ) の障害等の態様を記載した書類の提出を求め、施行規則第49条第3号ハ及びニに規定する者が運送を利用する会員となっている場合には、運営協議会において、当該会員の移動制約の状況を踏まえ、運送の対象とすることの妥当性等の確認を行うこと(申請者に当該会員の具体的な身体状況等の説明を求める、身体状況について運営協議会の事務局が予め聴取した上でその内容を運営協議会に報告する、運営協議会の下に判定委員会を設置し、当該判定委員会において運送の対象とすることの適否について審査する等の方法が考えられる。)。
(ロ) 福祉有償運送は、ドア・ツー・ドアによる個別輸送が原則であるが、運営協議会でその必要性が認められた場合にあっては、透析患者の透析のための輸送等について、1回の運行で複数の当該会員の運送(以下「複数乗車」という。)を行うことができる。運営協議会は、複数乗車を認めることとした場合においては、当該会員から収受しようとする対価が施行規則第51条の15の規定及び関係通達の定める基準を満たしていることについて協議しなければならない。また、運送する旅客の障害の態様等から輸送の安全を確保するために必要と認められるときは、添乗者を同乗させること、福祉車両を使用する場合にはそれぞれの旅客に対応した車いす固定装置が装備されていることなど、申請者に対して輸送の安全及び旅客の利便の確保のために必要な措置を講ずることを求めることができるものとする。
運送しようとする旅客が、施行規則第49条第2号及び関係通達(「過疎地有償運送の申請に対する処理方針」、平成18年9月15日付け、国自旅第142号)に規定する、当該地域の住民及びその親族、当該地域内に存する官公庁、病院その他の公共的施設を利用する者、その他当該地域において日常生活に必要な用務を反復継続して行う必要がある者であって、申請者の団体において会員登録を受けた者又は受ける予定の者及びその同伴者であることを要するものとする。申請者に対しては、会員の名簿の提出を求めるものとする。
運営協議会は、必要に応じ、以下に掲げる事項について、施行規則に定める要件が確保されているかどうか等に関し、申請者から説明を求め確認を行うものとする。
運営協議会において協議が調った場合に、運営協議会における合意があったものとみなす。運営協議会で協議を行うに当たっては、公正・中立な運営を確保するため、構成員のバランスに配慮し委員の選任を行うとともに、関係者間のコンセンサスの形成をめざして、十分に議論を尽くして行うものとする。議決については、円滑な運営を確保するため、予め運営協議会の設置要綱に議決に係る方法を定めるものとする。
運営協議会は、下記(3)①から③までに掲げる事項を協議し、協議が調った場合には、施行規則第51条の3第4号に規定する合意が存することを証する書類を、申請者に対し交付するものとする。
運営協議会においては、以下に掲げる事項について関係者間で協議が調うことを要するものとする。
法第79条の12第1項第4号に規定 する合意の解除については、合意を解除しようとするに至った事実及び理由を示して協議を行 うものとする。この場合において、当該自家用有償旅客運送者に業務改善又は弁明の 機会を付与するなど、可能な限り手続き上の透明性に配慮するものとする。
主宰者は、自家用有償旅客運送に係る相談、違反時の通報連絡体制、事故時の対応、その他利用者等からの苦情等に対応するため、連絡窓口を整備するものとする。主宰者が都道府県である場合は、当該都道府県及び関係市町村のそれぞれに連絡窓口を整備するものとする。
(有償運送に係るご相談又は通報窓口)
△△市役所△△部△△課
連絡先: TEL ××××-×××-××××
FAX ××××-×××-××××
担 当: ○○、△△、□□
主宰者は、利用者等からの苦情及び通報、事故、その他の連絡を受けた場合には、これらに係る自家用有償旅客運送者の適切な運営を確保するため、運営協議会の構成員に当該事実を通知するとともに、運営協議会において対応を協議し必要な指導を行うことができるものとする。
運営協議会において必要な指導を行ったにもかかわらず当該自家用有償旅客運送者がこれに従わない場合、運営協議会において協議が調った事項に相違して運送を行っているとの通報があった場合、利用者からの苦情等のうち悪質と思われるものや死亡事故等の重大事故の発生等の連絡を受けた場合には、主宰者は各地域の運輸支局等に連絡を行う等相互に緊密な連携を図り対応を協議するものとする。
また、運輸監理部長又は運輸支局長から、運営協議会で協議した自家用有償旅客運送者に係る業務の停止又は登録の取消等、行政処分に係る通知を受理した場合にあっては、当該事実を運営協議会の構成員に周知するとともに、必要に応じ運営協議会を開催し対応を協議する等適切な対応を実施するものとする。
(別添1)
制定 平成 年 月 日
(有償運送に係るご相談又は通報窓口)
△△市役所△△部△△課
連絡先: TEL ××××-×××-××××
FAX ××××-×××-××××
担 当: ○○、△△、□□